ニンゲンガキライ〈絶望結社NK報告書〉
ニンゲンではない化物になっていた。
家族からも、私を産んだ母にすら見放され、私は孤独に部屋のなかに閉じ籠っていた。
家具は撤去され、自分の身、1つしかない。
「モウ、ニンゲンハイヤダ」
何が、彼をニンゲンから化物にしたのか?
運命がそうさせたのか?
絶望ゆえにそうなったのかわからない。
爆発音が聞こえる。
銃声と悲鳴、血飛沫が耳にはいる。
人の命が終わったのだと理解する。
私は扉の方に視線を動かす。
扉が破壊される。
私も殺されるのか、ならば殺してくれ、
私はもうニンゲンガキライナイキモノなのだ。
これ以上、生きるのは辛い、死にたい。
「アナタを保護しにきました」
「エッ?」
金髪の兵士が手を差し出す
「ナゼ?ワタシヲタスケル?イキルカチハナイノニ」
「絶望故にです」
絶望故にか…、何を指して、何を意味するのかはわからないが、家族と私の違いは、
絶望か希望の対照的な概念がそうさせた結果なのだと理解する。
「デハ…キミノテヲトルヨ」
手を握る、彼の手は冷たかった
この少年は、私と同様に、何か悲しいことがあったのかと察する。
絶望、この少年の心にも絶望に至る出来事があったのか…
私は装甲車に乗り、この街を去る。
「対象を保護しましたPAI-315の投下準備を」
「了解、高高度爆撃機は投下準備の用意を」
「アノ、ワタシノマチハ?」
「絶望に染まります」
私には何かわからないが、
世界がこれから絶望へと向かっていく、
闇に舵をきっていくのがわかった。
〈絶望報告書〉
実験のために、この街を襲撃する。
子供は殺さず、希望を産む両親を殺す
他に、精神疾患、出られない人間、
自殺願望のある疑いの人間は保護する
まず、第一フェーズは本作、
第二フェーズはウイルス散布により、
生存者に絶望を付与させる。
なぜ、第一フェーズを実行したかは
第二フェーズのPAI-315のウイルスの効果が希望を産むものになったリスクを考慮したものだ。
不確実性よりも確実性のあるフェーズ1を実行し、懸念要素、希望となるものを排除することで、絶望結社NKの兵士を増やしていく試みは安定的かつ確実だ。
今回の作戦成果の報告を元に、
今後の作戦展開に活かしていきたい。
呪文
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イラストの呪文(プロンプト)
イラストの呪文(ネガティブプロンプト)
- Steps 30
- Scale 7
- Seed 913975542
- Sampler DPM++ 2M SDE Karras
- Strength 0
- Noise 1
- Steps 30
- Scale 7
- Seed 913975542
- Sampler DPM++ 2M SDE Karras
- Strength 0
- Noise 1
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