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またしてもルースト005のとある一室。
白衣に身を包んだ科学者の少女が、たくさんのモニターの前に座ってキーボードを鳴らしている。
一番大きなモニターには、スカイペネトレイターに集結した巨大なロボットたちの姿が見える。
十字のマークが印されたロボットは、越夜隊が製造した機械兵器だが、ここに映っているのはそうではない。
黄昏梟によって鹵獲され、修理と改造の施された、頼もしい味方なのである。

少女が笑みを深めた。越夜隊の通信装置のハッキングに成功したのだ。
通信をONにし、事前に用意した合成音声を流す。

『親愛なる教徒たちに告ぐ。セントラルタワー正門前にて護衛ロボットが待機中。
 そちらに敵勢力が接近しているのも検知した。急ぎ合流し、異教徒どもを排除するのだ!』

これでスカイペネトレイターを探索中の越夜隊員は、ロボットに向かって集結するはずだ。
…裏で黄昏梟が操っているとも知らずに。

少女は画面を切り替え、ルースト005の様子を確認する。
そして再び合成音声を流した。

『親愛なる教徒たちに告ぐ。B-15ブロックにて、敵勢力の大規模部隊の活動を確認。
 旅人と黄昏梟の合同部隊のようだ。現場に急行し、異教徒どもを排除せよ!』

指定した場所は、大規模データサーバとは無関係の袋小路。そこには、黄昏梟の先発隊によって大量の罠が設置されている。
越夜隊の到着を確認したら、遠隔操作でシャッターを下ろし中に閉じ込める。あとは罠の餌食となる姿を、ここからのんびり眺めていれば良い。
なんて素晴らしい作戦だろう。少女の頬に邪悪な笑みが刻まれる。

「戦わずして勝つ。こんなにおもしろいことはないわ!」

暗い地下シェルターに、甲高い笑い声がこだました。
_____

なぜか続いてしまったマッドサイエンティス子シリーズ・パート3。
越夜隊の皆さんごめんなさい!(

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