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第三機械化歩兵奇襲成功、即撤収セヨ

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「威力偵察とは何だ?」遠藤少佐が第三機械化歩兵中隊所属の右腕を損失した第三小隊長に問うた。
「はい! 敵に接触し戦闘行為行うことで戦力を確認することであります」小隊長が答える。
「俺は接触戦闘は30分以内と指定した。間違いないか?」
「はい! 正確には26分間です。攻撃し、重砲車両及び戦闘指揮所等を破壊、撤収いたしました。何か問題が?」
遠藤少佐に副官の「MAKI」が囁く。資料を見た遠藤は眼を剥いた。MAKIは首を振った。
「第三小隊長、出頭させて申し訳なかった。当方の情報に誤りがあったらしい。明日はメンテを受けろ。戻ってよし」遠藤の言葉に安堵し、右腕のない第三小隊長は退室した。

「MAKIこの資料は本当か?」遠藤の顔が青ざめている。
「本当もなにも現地に入った本隊からの情報です。重砲、指揮所、弾薬庫は完全破壊、戦闘車両の半数が戦闘不能状態であったと。大戦果ですね、少佐!」
「ああ、大戦果だ、大戦果すぎる。僅か26分間だぞ? 相手は1000名を超える兵站支援増強大隊だ。奴ら油断して警戒しないで寝てやがった。あいつらバカだろ。こっちは一個小隊15体の機械化歩兵だけだぞ。皆、腕や頭を損失してたからな・・てっきり失敗したかと思ったぜ。あいつら指定時間内で滅茶苦茶やりやがったな。ああ、確かに俺は時間指定命令しかしていない。でもさあ・・・ここまで暴れんでも良くない?」
「ほほほほ。それにしても想像以上に暴れたようですね、少佐」MAKIは楽しそうだ。こいつ可愛い癖に腹黒い。
「僅か一個小隊で、兵站部隊とはいえ一個大隊を壊滅とは。本隊の仕事取っちまった。おいおいMAKI、どうしよう・・・」
「まあ、あの子たちを創設したのは少佐ですよ。責任取ってください」MAKIが薄ら笑いをした。
「ですよねー」遠藤少佐は頭を抱えた。

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