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ご主人様と三人のメイド 終章その1「一つのケジメ」

使用したAI Stable Diffusion
3つに分ける関係で話自体は短め……最後だけ長いかも()

 結婚式当日から少し時は遡る。

 ある日の事。屋敷の一室にて一人の男性と話をしていた。普段は
部屋の中に警護が居るが、現在は人払いをしている。

「本来は……どうこう言える立場ではなくなってはいるのだがね。
 気遣いを感謝しているよ、ライ君」
「気持ちは分かりますが、これも一つのケジメですから」

 トワの実父であり、イノリの養父である彼は……懺悔をするよう
に言葉を吐き出す。

「私の心の弱さがあの二人を苦しめた。そんな私が二人の幸せを
 邪魔する理由はない」

 そう言葉を区切る。

「二人はそれでも貴方を父親だと思ってくれていますよ」
「ありがたくはあるがね。しかし……ふぅ。娘を二人とも取られた
 上、もう一人居るというのは……複雑な気分だが、二人が承知を
 しているなら、私からは特に言う事はない」
「す、すいません」

 この点に関しては頭を下げざるを得ない。昔や一部の外国なら
別だが日本は一夫一妻だ。正式に籍を入れるのは一人のみになる。
外部向けに言うなら二人は第二第三夫人の立場になっていく。
 聞こえこそ良いが、妾と見られることも多いだろう。

 二人の扱いは正妻になるクオンと何ら変えるつもりはないし平等
に愛する事には変わりはないのだが……事情を知らない者達からは
あれこれ言われるのは覚悟の上であるし、了解は取っている。

「それはそうと……教会には戻らないつもりですか?」
「流石に戻ろうと思っている。いつまでも留守にしていると、妻に
 また叱られそうだ」

 なお、二人の自宅である教会は今も借りている状態ではある。
あの街に新たなる拠点は用意できたが、空き家にするのはよろしく
ないので、定期的に他のメイドがシスターに扮していたりもする。

「分かりました。なら、元に戻しておきましょう」
「そうしてもらえると助かるよ」

 教会は外から見れば普通なのだが、実際には侵入者迎撃用にあれ
これ着けていたりする。何も知らずに戻るとやばい事になる。

「さて、本当はこんな事を言うのもアレですが」
「まぁ、後で怒られるが仕方ないな」
「ええ」

 堅苦しい話はここで終わりだ。後は……本当の意味でのケジメは
つけさせてもらうため、中庭に移動する。

「「さぁ、やろうか」」



「本当にもう……何をやってるのよ」
「いや、だって……」
「だっても何もないのよ。全く、人払いしているというし、嫌な
 予感がしたから、中庭に行ったら二人とも倒れてるし」
「……」

 かつてした事を許したつもりはない……が、ここは一度殴り合い
でもして、それでチャラにしようと思ったが、予想以上に白熱して
しまい、互いに限界を迎えたところに三人が来たわけで。

「はぁ……本当に。困った人ねライは」
「ごめん」

 治療を受けた上で、三人からの説教を喰らった後、本日はトワの
日なので、ベッドの上でも説教をされているというところである。

「罰として今日は抜きね」
「そ、そんなー」
「そんな目をしてみてもだーめ。だ、だめだったら、だ……」

 そのまま押し倒してしたのは言うまでもない。


 悪魔と呼ばれた男の血を継ぐ者の考えへ続く

呪文

入力なし

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