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セーラー娘とH

使用したAI その他
【※今回長いです】

彼女が目の前に現れたのは、士官学校を出て間もない私がその船に配属された2週間後のことだった。

「お兄さん二枚目だね、とても私好み!」

水兵と共に甲板を掃除していた私に、それまで見たことも無いような美しい少女が微笑みかけてきた。蒼みがかった艶のある髪、女学生のようなセーラー服、衣服の下からでもわかる形の善い大きな乳房。

船内に士官兵卒・男以外の乗員はいないはず。いったい何処から密航してきたのか? しかし、どうやら私以外に彼女が見えている様子も無い。女日照りの煩悩が見せる蜃気楼か。飢え過ぎだろ。

「ふふ、それじゃ、また後で♪」

――その夜、私は淫らな夢を見た。昼間甲板で出会った少女と貪るように交わり、愛し合う夢だ。

翌日も、その次の日も、或いは何日かおきに私は夢の中で何度も何度も彼女との逢瀬を繰り返した。抱き合った体温、肌の柔らかさ、愛しい唇、まるで現実のように覚えている。本当に、これは夢なのだろうか?

戦況が苦しくなる一方、日を追う毎に様子がおかしくなっている私を、見兼ねた提督が部屋に呼び出した。

「もしや貴官には自分だけにしか見えない娘が、艦内にいるのではないか?」
「何故、それを……」

曰く、海軍と一部の船乗りたちの間にのみ語られてきた伝承。船の御魂が娘の姿で化身し、乗組員の誰かを愛する精霊となって現れる事があるのだ、と。

「喜べ、貴官はこの船の精霊に見初められたのだ」
「な、なるほど……」
「羨ましいな。これは大変名誉な事なんだぜ。今後もお前には彼女の加護と武運がある事だろう、ただし……」
「ただし?」
「この船に在籍してる間は、陸の女と決して交わるな。彼女達は非常に嫉妬深く、傷つきやすい。もしコレを破れば……」
「……」
「この船は沈む」

提督の言葉を守り、私は在籍中決して陸の女……人間の女性と関わらなかった。半舷上陸で仲間に誘われた風俗すらも一切断った。その誓いが功を奏したのか、我々この船の乗組員は負傷者こそ出たものの、一切の戦死者を出すことなく無事に終戦を迎える事が出来た。

そう、きっと彼女が護ってくれたのだ。

その後、敗戦した我が国は軍を解体され、国土を占領した連合国軍総司令部は戦後処理の一環として我々の船を……彼女を……洋上で、爆破処理した。

時は流れ、私は戦後の時代を生き抜いた。今の妻と巡り合い、助け合い、子宝や孫にも恵まれた。

私はあの時代を精一杯戦い抜き、生き抜いた。病床の……今際の際で、思い残す事はもう何もない。妻は強い。私が逝っても子ども達とたくましく余生を送るだろう。

嗚呼、しかし、やはりひとつだけ願う事が、私にはあった。

もし、あの世というものが本当にあるのなら……せめてひと目だけ、もう一度彼女に会いたい。

せめてひと目、もう一度……

もう一度……

……

※ ※ ※

番外編。
ここまでお付き合いくださり、ありがとうございます。

軍事・歴史的に正確な考証によって書かれた小説ではありません。飽く迄想像力と感情、勢いに任せて書かれた架空の物語です。

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