平和になったので復興で忙しくなりました
数日で更地に立ち上がった建設中のビルを眺めながら現場監督である彼女は微笑んだ。
「元の街より住みやすくなると思いますよ」
彼女の背後には部分的にメカニカルな部位がある一風変わった服装の男性が立っている。
少し前まで敵対していて、街がこうなった原因となった悪の神を共に倒した盟友であるフェンテスの建築会社の技術者がタブレット端末を操作しながらつぶやいたのだった。
「そうね」
ほぼフェンテス製のロボットで自動化された建設現場が目の前にあり、この現場にはヒノイ側は彼女と数名の現場監督しかいない。建設作業につかえるノーマもヒノイにいるものの、大規模な街を復旧させるようなことは簡単ではない。フェンテスの弱点となる部分を補える人たちが援助のためにあちらに出向いた際に、反対にヒノイの街の復興を支援してもらえることになったのだ。そして今は国のあちこちでこのような光景が見られる。
『よく見ると意外とイケメンね(ハート)・・・後で食事にでも誘ってみようかしら』
タブレットから顔を上げた彼が視線に気づいて微笑んだ。そして
「昼食は何にしますか?」
と唐突に彼は言った。
『読まれていただとぉぅ!・・・そんな能力があるのかしら』
彼女は目を泳がせながら、朝見たレストランの紹介記事を思い出し、動揺してない風を装った。
「ここからだと30分ぐらいかかるけど、イタリアンなんかどうかしら」
「わかりました。時間がかかるなら、後はシステムに任せて、そろそろ昼食の場所に向かいましょう」
「はいぃ!」
憧れの先輩に声をかけられた女学生のごとく、隠しきれない動揺を音量過剰の返事で誤魔化した。成功したかは彼の表情からはわからなかったが、久しぶりにおっさん以外の異性との食事にワクワクし始めたのだった。
悪の神との最後の戦いから2か月後の街には平和が戻りつつあった。
呪文
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