残酷なスイカの鉄槌
「人類はね傲慢だったのだよ」
天使長はため息をつき、
人間を見つめる。
「特に日本という国はスイカに対してひどい国でねスイカ割りなんていうもんがあるのだから、野菜としてはたまったもんじゃないのだよ」
「食べ物で遊んでるということですか」
「そうだよ、まっ人間にはわかるはずがないか、所詮人とは自己中心で物事を判断し、異端に対しては厳しく言ってくる、そのくせ、自分に対しては甘い、醜い化物だよ」
「全てが全て、そうではないと思いますが、天使長」
天使長は部下の天使の目がまだ、まっすぐであることをみてとると
「君はまだ、若いからいえるのだ、年を重ねていくと人間の見方は変わっていくよ」
天使長は羽ばたいていく
「どこにいくのですか?」
「スイカの天使を指揮するのだよ、君のいうように、その中によき人がいたら、後味悪いからね」
「僕も行きます!」
「好きにしろ…」
彼らは地上へ降り立つ。
すると、地上、特に日本はひどい有り様だった。
「スイカの天使は憤っていたのですね」
「あぁ、人間の業がそうさせたのだ、スイカ割りなんてものがあるから…」
野菜をエンタメに使うなかれ、
スイカの天使の目には今まで、
人間たちにむげにされてきた
同胞の涙を心に抱え、
「汝に裁きを!」
暴れまわっている
終末の時が近い、
いずれ、人類の罪により、
天使の鉄槌が降臨してくるのだろう。
呪文
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