死神の研修期間
死神は、学校教育の最後に20年間の下界への研修制度があるという。
下界の人間の家庭に忍び込み、家族となってしまうのだ。
そして、その管理区域の死神の補佐として最終研修を行う。
普通は死神の存在なんか気付かないが、稀に気付く者がいる。俺がそうだった。姉弟
俺の姉弟は姉だけだったはずだ。なのに急に朝食に同年代の女の子が増えていた。
両親も姉も全く違和感なく、そいつに接していた。俺の妹だと言うが、全くそんな記憶はない。
俺の妹だとなる者が手をバチンと鳴らした途端、時間が止まった。否、俺と妹だけが動ける。
「お前は誰だ! 俺には姉しかいないはずだ!」
「あれま・・・。稀にいるんだよね。洗脳の効かない人間がさあ。まあ、いいか・・・私は死神候補生だ。研修期間の20年間、君の双子の妹としてこの家庭にお世話になる・・・ああ、君以外は誰も気付いていないよ。気付いたのは君だけ。私は君の双子の妹として15年間暮らしてきた・・・と言う設定ね。うふっ💛」
妹となったモノは見た目はかなりの美形だが、凄んだ眼は尋常ではなかった。
「本来なら、処分なんだけどね。あんた、結構私の好みなんだな。イケメンな上に家事もできるし、成績も良い。
私は全く家事駄目なんだな。私の下僕として使うから生かしとくよ。君には拒否権はないよ・・・」妹は冷酷な笑みをした。
「死神は死者をあるべきところに導く道案内人。人は寿命で死ぬんよ。死神が殺すわけではない。これでも一応上位2級神なんよ・・・」と今度は優しい笑みをした。
すっと、時間が戻った。姉は妹と言うモノと笑って話している。
両親も全く違和感がない。恐ろしいくらいに普通だ。
これは、学校に行っても既に存在した生徒になっているのだろう。絶句する俺を見て妹と言うモノは言った。
「今日から同じ高校だね。お兄ちゃん!」
これが、今後20年続く彼女の最初の出会いだった。
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