召喚!魔法使いのブタさん
今日は召喚魔法を既に4回実行している。今度が5回目だ。魔力が底をつきそうだが、それ以前に既に夜明けから3時間たっており、朝食もまだなので、空腹でもある。
「発動!」
魔法陣が作動して、今度こそ何かが召喚される光が収束し、実体化しつつあった。
「あと少しなのに・・・おなかが・・・おいしいもの食べたい」
なかなか実体化しないため、集中が切れかけた。一瞬の揺らぎの後、ついに実体化した。
「・・・ブタさん?」
少女は現れた生き物を自分の知識の範囲で表現してみた。
「娘!この我を召喚するとはいい度胸だな」
ブタさんがしゃべった。
「あ、いえ、そんな、恐れおおい・・・おなかすいてたからかなぁ」
首を傾げた。
「何!我を食べる気か!この魔法使いの中の魔法使いのこの我を!」
「ああぁ、いえ、すいません、魔法の使い過ぎでおなかがすいたと言っただけで、しゃべるブタさんを食べる勇気はありません」
「そういう問題じゃない!・・・消し炭にしれくれよう」
「ひー・・・<バタン>・・・きゅーぅ・・・」
悲鳴を上げようとしたタイミングで空腹と魔力枯渇でその場に倒れた。
「・・・消し炭以前にぶったおれるとか・・・なんなんだまったく」
そのあとの珍道中はまた別の話(^_^;
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