わたしは日時計
以下、その詩ですが、こんなものにまで目を通してくださる貴方はとても奇特な方なのでしょう。心から感謝申し上げます。
わたしは日時計
見上げると 青空の少し手前に
ゆれている セピア色の梢
この頃の陽射しにほんのり色づきながら
寡黙に暮らした日々
あの空の中では受信されなかった電波たちが
枯れ葉のように舞い飛び
紫外線に焼かれ
そして気化していった
今は風の中 立ち尽くす、わたしの影さえも
金色の時刻を指し示し
去年の樫の実を置き去りにしてゆくから
わたしは歩きだそう
影を従えるため
いつか あなたから旅立つために
呪文
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