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30日の夜...
本当の家族になる?と魔王女様から持ち掛けられた葵は待ち合わせ場所のラウンジに向かう。


月美「あら、葵♪ごめんね、疲れちょうとこに」
葵「ううん♪楽しくてお菓子もおいしくて♪疲れちょらんばい♪」
月美「そこに腰かけて、飲み物はいる?」
葵「うん♪紅茶お願い♪」
紅茶を慣れた手つきで淹れる魔王女様。
なんだかうきうきしているようだ。


葵「美味しい♪お姉ちゃんの紅茶♪」
月美「あら、アリガト♪」
葵「今朝の話なんやけど、本当の家族にっちどゆこと??」
月美「そうね、今の葵は、うちの居候の状態なんよ」
元々は、中学の女子寮で生活をしていたのだが、ある事件を境に命を狙われてからは魔王城で生活をするようになった葵。
事件も解決し、葵自身に命を脅かされる事態も今後はないだろうから、本来なら寮に戻らなければいけない。
ただ、なぁなぁとなって、今は魔王城で生活している状態だ。
月美「だから、立場的に一般市民なん。それだと、この先不便が増えちゃうんよね?」
葵「どして??」
月美「まずは、ラーヴィの旅に付いてくることはできないわよ?一般人をそんな危険な場所に連れていけないもの」


葵「そ、、、そんなぁ💦あんなに頑張ったのに?」
月美「立場上ね。先日の超古代古戦場跡地の修業と探索は、アタシとミントが監修していたから良いんだけど、国外になると話は変わるわ」
色々苦難を超え、確実に強くもなってきていたのだが、まさか自分が一般市民というのをすっかり忘れていた。
( ・ิω・ิ)そりゃ一般人が魔王一族と住んでりゃね?


月美「だから、一般市民辞めちゃえばいいのよ♪これからは、魔王一族の一員としてなら一般市民扱いにはならないわ」
( ・ิω・ิ)ノシ 極論ーー💦ナニソレ!!
葵「一族の一員?」
月美「義姉妹の儀式を交わしましょう。桜豊湖葵にアタシのマナを与えるわ。そして、葵のマナもアタシに与えて」
葵「マナを?」
月美「お互いのマナを混ぜ合わせ、義姉妹としての忠義を示す作法よ。命尽き、その先も私たちは家族よ♪」


葵「分かった♪お姉ちゃん。マナっちどんだけ混ぜると?」
月美「ほんのちょっとよ♪手をつないで、お互いマナを注ぎ混ぜ合わせるだけ♪痛みはないわよ♪」
儀式的な事ではなく、簡単な作法ではあるが、これにより葵は魔王一族の一員となることに。
月美「...怖くない?大丈夫?」
葵「うん、へーき♪これでうち、お姉ちゃんと、椿咲と姉妹になったと?」
月美「そうよ♪簡単でしょ?」
葵「うん♪」
ほんの短時間の作法だが、魔王女様のマナは暖かく、指先から全身に広がるのを葵は感じる。
月美「ん、うまく同期できたわね♪葵のマナも、確かに、アタシに届いたわ♪」
これで、桜豊湖葵は、魔王一族の一員に加わったことになる。
月美(これで当面、葵自身のバックボーンもこちらで受けられるわ。葵、決意してくれてアリガト♪)
断られることも想定していたので、新しい妹の誕生に魔王女様は内心ほっとしていた。
葵「お姉ちゃん、改めてこれからも宜しくね♪」
月美「うん♪おけマルよ♪アタシにどんと任せとけ♪」
こうして、葵は一般市民から魔王一族にクラスチェンジを果たした。

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