届かなかったラブレター
満開の桜が風に揺れ、花びらがカーテン越しに舞い込んでくる。
中学の卒業式の前に、好きだった彼に宛てて書いた手紙だった。
あの頃の気持ちは本物だったのに、渡す勇気が出ず、封をしたまま机の奥にしまい込んでしまった。
高校、大学と時が過ぎ、思い出も少しずつ薄れていったある日。
紗季は街角のカフェで偶然、彼と再会する。変わらない笑顔に、胸の奥が温かくなった。
彼はふと笑って言った。「あの時、君が何か伝えたそうにしてたの、気づいてたよ。」
紗季は少し照れながら頷いた。「今なら、言えるかもしれない。」
届かなかったラブレターは、時を越えて、ようやく二人の心をつないだ。
春風の中、小さな恋がやっと本当の春を迎えたのだった。
呪文
入力なし
2件のコメント
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企画参加ありがとうございますm(__)m
こんな青春送りたかったですね〜、本当に😭(男子校出身)
( ;∀;)イイハナシダナー
私もこんな青春を送ってみたかった組です…(笑)
でも、こうやって誰かの「こんな青春がよかったな」と思ってもらえるだけで、投稿してよかったなぁって思えます。
また参加させてください🌸
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