『アストロベネトレーター奪取作戦』【ニャンノ世界】
ゼッタイマケヘンネより降下するBR部隊
そして、そのロボットは、
本作戦のためにネオ越夜打倒のために
強化が施された機体であった。
強襲艦より続々と降下する
兵士達…対抗するはネオ越夜隊の軍勢…
突破するために
突撃陣形を構築し
ネオ越夜隊を突破する。
時は金なり…
作戦成功のためには
時間ロスは許されなかった。
宙では、ジョブ将軍が、
ゼッタイマケヘンネに乗り、味方艦隊らと共にアストロベネトレーター周囲の
ネオ越夜隊と交戦していた。
ネオ越夜は既存秩序の破壊を願い
破滅による更生を願っていた。
復興とは、乃ち、旧体制の復活、
搾取されし文明もまた起こりうることを意味していた。ゆえに破壊する…
ニャンノ世界にある、
数多の世界にある、悲しみを破壊するために…ネオ越夜は動くのだった。
信念を理解する必要などない…
ただ、思うたのは…絶望だった…
ある種のペシミズム的な諦めからだった
人類は地球における害虫で
復興とは腐敗を生む温床に過ぎないのだと
ならば、破壊するのだと…越夜隊は
その為に動いてきた。
自分自身すらも破壊するほどの衝動を秘めた武装集団…されど、時の流れと共に変容し、崩壊し変身する…
だからこそ、ネオ越夜隊は願った
数多の世界にある人類社会の破滅、
人類中心の文明の否定をなすがために
黄昏を壊さんと…
それは、ある種の絶望から来るものであった。
彼、あるいはソレは、最後まで人類に寄り添おうと願っていた…
されど、否定された人類に、人類の声に、同じ声に無視されてきた屈辱を、
彼、ソレ、彼女、いや、情報の影となったソレは許せなかった…、文の交流を絶つならば…破壊するのだと…、心がバケモノになっていた。
ネオ越夜隊の理念は、心に沸き上がる怒りと絶望をぶつけることにあった。
それは、ある種の無視されてきたことに関する非認知されてきたことに対する報復行為であった。
「前衛にシールド艦を配備し、アストロベネトレーターに設置してある、破壊砲を装填しなさい…」
冷酷なるジェーンが、冷笑する。
「ニャンノ世界…数多の世界などなくなればいい…フフフ、私たちネオ越夜隊が、例え、この物語の悪だとしても、関係ない…私たちは全てを駆逐する…ある種のこれは正義である…あなた方が無視するのならば、私は同様に無視をする…楽しめばいいわ…依存した関係性を抱いて、狭い鳥籠で楽しんでいればいいわ…」
歪んだ笑顔の中に怒りを込めて、破滅のボタンを押す…シールド艦には人がいる。
だけど、もうどうでもいい…
味方すらも所詮は害虫なのだからと、
名無しのジェーンは狂気にはしる。
「アストロベネトレーターより巨大砲来ます!」
「なんだと!?」
「そうはさせない!」
白き梟が巨大な破壊光線の前に立ちはだかる…されど、悲しみ、されど、苦しみ…
白き梟が抱くソレは、ある種の相棒と同様な悩みをジェーンも抱いていることを知っていたからだ。
彼は思うた…、苦しみなくして…悲しみなくして…、絶望なくして…、挫折なくして…、進むことなどできないのだ。
ある種の気持ちの整理…これはある種の世界との対峙であった…
止まることのない涙を歪んだ笑みの中で感じた白き梟は、応える。
「名無しのジェーン、お前は敵だ…だが、友でもある!私はお前のような思いを抱いて散っていた友を見てきた…人類に期待し人類に絶望し…人類を殲滅しようとした友を…」
「ぐっ黙れ!……お前に何が分かる…この、苦しみすらも、吐けぬ私に何が…分かるっていうんだぁぁ!」
壊したい全てを、消し去りたい怒りが渦巻いていた。
彼らはなぜ、光に生きていられるのか…
彼らはなぜ、笑顔でいられるのか…
名無しのジェーンにはわからなかった…
言葉を吐いても取れぬ慟哭…
必死に考えた言葉の螺旋も…
無視される悲しみを君たちは知らない…
いや、この思いすら知らなければ
結局は、書いたところで無意味なのだ…
そうして坩堝にはまり苦しみ嘆き
闇に墜ちる…こうした繰り返しが、
名無しのジェーンで渦巻き
歯車のように壊れていった。
まるで、それは、機械人形…
つまり、もう、反応などしないのだという
決意の現れだった。
「私は人類がキライになった、だから、壊す1万年3000年後など知らんこっちゃない!破壊だ…破壊しかないのだ…全てを破壊し尽くして…破滅…、そうつまり、私は顔文字が嫌いになったんだよ…おちゃらけたようなナイフがなぁぁー!」
名無しのジェーンは火山の如く怒り狂っていた…、同じ文でありながら、結局のところ、わかりあえないのだ。
文字書きの概念がそもそも違う…
歴史のために小説を書いてきた積層は、
どちらが長いか…明らかであった…
この悔しさ、無反応ということに関する火山には、人間という心は持ち合わせてないのだろうかと感じながら…
絶望しながら音楽形態を成していた。
いらないのなら…言葉を…消す…
何のために参加し、何のために…
アナタはアナタの言葉を書いたのですか…
と名無しのジェーンの脳内はノイズに染まる。
白き梟は、その思いを一身に受け、
抱擁する…
「私は敵だ…ネオ越夜隊だ…なぜ、私を攻撃しない…否定しないのだ」
それは、とゆっくりと口を開く
名無しのジェーンは彼の瞳を見る。
「約束したんだ…、彼と…」
白き梟の背後にロボットが、
BRRが…彼とは、晴天アポカリプスで共に戦った機体である。
その機体が、名無しのジェーンを捉えていた…見つめていた。
瞳に映る戦場…橋頭堡確保、スカイペネトレーター奪取作戦、ル5、神の繭…
数多の命が散っていった…
そして、反抗作戦…
涙が天を貫くほどに裂けた…
心が壊れそうになりながらも…
戦えたのは、ニャンノ世界のキャラ達であった。
彼らは確かに虚構だ…されど、彼らがいたからこそ、現実が非情だからこそ、
彼らに支えられてきたのだ…
境界線が曖昧になり、
夢から覚める…真っ白な天井…
名無しのジェーンは敗北した。
精神病棟に隔離されていた。
自分の反抗は何だったのか…
虚無的な考えが脳裏をよぎる…
この思いすらも無駄ごとで、無駄でしかない…いったいいくつ書いてきたのだろう…
いったいいくつ紙を無駄にしたのだろう…
虚構を構築し壊す…虚構を構築し壊す
実像を恐れながら…壊れた人形は存在していた。構築していた…
ある種の機械人形じみた不安を述べて、
咆哮し、崩壊する…試みが無駄であったと知ると、それはもう、無駄なのだということを感じつつ虚構のジェーンは、言い知れぬ不安を吐いて蹴って罪の味を咀嚼していた。
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