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立ちションをしようとした時だった

「おい、お前、トイレを汚す気か?」

「!?」

男は一瞬なんなのかわからなかった

「トイレを見ろ、トイレをみろぉぉー!」

男は白いトイレがまさか意思のあるやつだとは思わなかった。

「おっお前がしゃしゃべったのか」

「あぁ、お前がいつも立ちションで汚すからな」

渋い声で、どこか憤りを感じる

「でもな、座りションは恥だからな、だが、変えん!俺の立ちションは絶対に変えん!」

「奥さんが毎日、綺麗にトイレを掃除してるのにか?」

「え?」

「お前が健康に過ごせてるのは誰のおかげだ?」

トイレは問い掛ける
男に…

「俺が稼いできたおかげだろ!」

「違う!お前は気づかなければならない」

トイレから、水の弾丸がノズルから発射される。
弾丸は男性の頬をかする。
そして、頬からはじわっと出血した。

「いっいたいじゃないかー!」
「警告だ、お前が毎日生活できてるのは誰のおかげか気づかなければならない…」

男はトイレの重い言葉にうなずく。

「誰か…身近な人…」

彼は感謝の言葉を忙しい現代社会で過ごすうちに忘れていったことに気づく。

その日の朝、

「なぁ、サチコ、ありがとうな」

「え?どうしたの?急に」

「その信じられるかはわからないがトイレに言われてな…気づいたんだよ」

不思議な話だ。
トイレに感謝する心を教えられるとは…
彼はそれ以来立ちションから座ってションべンをするようになった。

呪文

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