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ウェスティリア国立大学第2研究棟にて

使用したAI niji・journey
キリカは机に向かい、ウェスティリアの古城から新たに発見された歴史資料に関するマナスペクトル分析結果の資料に目を通した。マナの傾向から見ると、どうやらエルフェアル北東部の木材が使われているらしい。
ウェスティリア国立大学の研究棟の一室、彼女は壁の時計に目をやり、ため息をついた。
もうすぐ日が沈む。数日後からは待ちに待った休暇が迫っていたが、それまでに片付けておきたい仕事はたくさんあった。この資料の精査もその一つだ。
考古学研究者と共同執筆している、サラトバ大陸各国の交易の歴史に関するエビデンスの一つにするつもりだった。
彼女はこめかみをさすり、今日一日悩まされていた頭痛を和らげようとした。

その時、小型伝令機が鳴った。旧友である他大学の研究者からだった。「やあ、キリカ、嬉しい知らせがあるんだ」。

その言葉に、キリカは一瞬目を輝かせた。研究者としての性だ。それを悟られないように一拍おいてから最大限に冷静な声で返答した。「今かなり忙しいんだけど」
「でも、興味あるだろ?」さも、当たり前であることかのように彼は言う。
その通りなことに余計腹立たしくなるが、こちらの反論を待たずに
「第一次サラトバ戦争に関する新しい資料を見つけたんだ」と彼は続けた。
「しかも、今までに見つかっていなかった、当時の交渉官達に関する文書だ」
その言葉に、私は改めて目を輝かせて返事をする。
「詳しく教えて」
「わかった、ひとまず資料を転送するから確認してくれ」
送られてきた資料を見ながら、説明を聞いていくうちに、一日中感じていた頭痛はどこかに消えていることに気づいた。

続く────

呪文

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