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エクスプローラー・イン・ニューナゴヤ #2

使用したAI Stable Diffusion XL
前回: https://www.chichi-pui.com/posts/4a891695-8934-4dc9-8b68-88856c5b28de/


地上に赴いた少女は、胡乱な復興街『ニューオオス』に辿り着いた。
生き残った人々やシンカロンが多く集まるこの場所は、情報収集にはうってつけと言えた……ただ、生き馬の目を抜くような連中の餌食にならなければ、だが。
『ジャンク』『そでん』『ベトコン』といった雑多な看板や、無数の出店が立ち並ぶ通りに歩みを進めた彼女は、情報を集めるためにしばし売られている品々を見物していく。
旧世代の保存食に、もはやどんな機能を有しているか不明な機械、自給自足の中で作られた手芸品等、シェルター内には存在しなかった珍しい品々に目を奪われそうになる。
ただ、その中で彼女がひときわ興味を示したのは1冊の古びたノートであった。
表紙の隅には、如何なる偶然か少女と同じ名前が書きこまれており、『ニューナゴヤの宝』とタイトルが付けられていた。


誘惑に抗いきれなかった少女は、いくらかの食料品と引き換えにそのノートを譲りうけた。このような出店で売られているという時点で、本当に財宝について記してあるかどうかは極めて疑わしいものであったが、自分と同じ名前の持ち主が書き記したと思われるこのノートに、少女は運命的な出会いを感じていた。
ノートを開くと、そこにはかつてのニューナゴヤにおける名所や施設についての情報が書かれていた。もちろん、そのような情報はシェルター内でもある程度出回っていたが、ノートの持ち主はその1件1件に子細なコメントまで残していた。
そして、最後のページはこう結ばれていた。

『このニューナゴヤに関して、私は真に語り伝え、そして遺したい財宝を見つけたが、このノートはそれを書くにはページが足りない』

その走り書きとも言える一文に、少女の胸はときめいた。ノートの持ち主が見つけた『財宝』とは何なのか。それを解き明かしたいという憧れが湧きあがってきたのだ。
それに、あてもなく彷徨うよりはこのノートに記された各所を調査した方が効率的であると判断した彼女は、早速ノートの第一章に書かれていた場所を目指し意気揚々と歩き出したのであった……。


次回: https://www.chichi-pui.com/posts/85337876-6752-4a11-971f-7121d35a68e3/

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