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「またな、少年。」

使用したAI ちちぷい生成機能
「ここでお別れだ、少年。」
彼女はおぶっていた少年を下ろしそう告げた。

「お姉ちゃんと一緒に行く!」

少年が言ったことに彼女は表情一つ変えることなくこたえた。

「君がついて来たところで私の足手纏いにしかならない。
それにそんなか弱い体じゃこの先幾つ命があっても足りないよ。
だから、今日私と会ったことは忘れて早く家に帰るんだ、いいね?」

彼女は優しく少年を諭したがそれでも彼は聞かなかった。

「『それでも行く』って、
私と共に行動するのはいつ死ぬかもわからないってことになるんだよ。
それに、二度とお父さんにもお母さんにも会えなくなるんだよ。
その覚悟はあるのかい?」

「ある‼︎」

「『ある‼︎』って、身体が震えてるじゃないか。
いいかい、自分に嘘はついちゃいけない。
嫌なら断って怖いなら逃げるんだ。
わかったね?」

2人の間を夜を告げる冷たい風が吹き抜けた。
少年はうつむいてもう何も言わなかった。

「それじゃあさよならだ。」
そう言った彼女は逢魔時に歩いて行った。

「じゃあ、」

「ん、まだあるのかい?」
彼女は足を止めて少年の方を振り返った。
彼の顔は涙でぐしゃぐしゃになっていた。

「僕が大きくなったらもう一回お姉ちゃんに会いに行く‼︎
今よりもっと、お姉ちゃんよりも強くなって会いに行く‼︎」
少年は震える身体と涙をこらえてそういった。
彼の声だけが闇夜に輝く星のように響いていた。

「——まったく、口だけは達者だね。」
そういうと彼女は耳に手をあて、何かを取り外して少年に握らせた。

「じゃあ私のピアスを一つあげよう。
私がそばにいると思って過ごすといい。
そして大きくなったら私に返しに来てくれ。」

「うん‼︎」
少年は大きく頷いた。
———————————
「今度こそお別れだ。」
2人はそれぞれの路に着いた。
1人は日の当たる世界に、1人は闇の世界に。

「またな、少年。」
そう呟いた彼女の表情はどこか寂しげで、とても"冷酷な堕天使"の通り名とは似ても似つかないものであった。

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