逃げるしかない…
鬼とも人ともつかない半端な呪い憑きが山奥のあばら家に一匹いるようだ、と哨戒班から報告を受けた。
動きもトロく弱い野良だろう、という判断で、娼館の詰所に控えていた警備隊員で来たものの、相対してみれば本能が命の危機を訴えてかけてくるほど格の違う呪い憑きだった。
こんなときに限って桁外れに強い隊長は巫女様の警護で不在で、そんなに強くない、でも年長だから、という理由で副隊長になった自分が率いていた。
(こっちは腕に当たっただけで二人まとめて吹っ飛ばされた…腰に力が入らない…)
気を失いかけるほどの衝撃で壁に叩きつけられ、暫く刀も構えることができそうにない。一緒に飛ばされた若い狐も血を吐いて咳き込んでいる。
(こいつ野良の呪い憑きじゃない…誰かが作ったやつ…だとしたら)
その考えに至ったとき、背筋が凍る思いがして、即座に叫んだ。
「ダメだ、撤退!私らが手に負えるやつじゃない!皆、逃げよう!隊長、いや、巫女様達に報告しなきゃ!」
動きが鈍いことが幸いだった。追ってこない。誰も死なずに済んだ。
それで良しとしなければ。責めはあとでいくらでも負う。
仲間に抱えられるようにして娼館へと逃げ帰ったのだった。
※いつもお気楽なのばかりで緊迫感ある文章かきたかったので、だいたいの話の流れありきでそれに合う絵の生成をしてみました。
剣も酒もすごく強い隊長
https://www.chichi-pui.com/posts/2e66357d-5c32-4b21-bf67-18a2b1dcf99d/
ちなみに画像内に描かれてないけど一緒に吹っ飛ばされたのはこの狐
https://www.chichi-pui.com/posts/1838bcd3-89a4-44d5-b593-a0dda6cc1f7b/
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