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あれはそう、俺が地方に出張したときのことだ。

現地のひとたちと遅くまで飲んでた俺は、もう少しで終電を逃すところだった。

居酒屋で用を済ますのを忘れていた俺は、最終電車に乗りこむとトイレのドアを開けた。

そしたら中にひとがいたんだよ。しかもすげー美人。

俺はびっくりして「うわあっ」て足がもつれて向かいの椅子に尻もちついちまった。

奇妙なことに彼女はなにも言わなかった。ただスッと立ち上がり、なんでか知らんが尻を通路に突き出したんだ。スカートはでかい尻に乗っかってたよ。彼女はそのスカートを直そうとはせず、白いTバックをゆっくりと履いた。

そしてさらり、さらり、歩いて電車を降りていっちまった。

直後に扉が閉まり、電車が発進した。車掌のアナウンスが聞こえてくるまで、この電車には俺しか乗ってないんじゃないかって、不思議な感覚にとらわれたよ。

奇妙なこともあるもんだ、って思ったけど、トイレの壁が親戚んちの風呂場のタイルといっしょだったのも、だいぶ奇妙だったぜ。

呪文

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