キンタマゴルフ大会は、戦争の様相へと変化していた。
球を奪われた者は、ひんぬーキャラとして、早速男水着チャレンジをしに、海辺でバレるかバレないかのヒヤヒヤを味わっていたりと、そもそも、球を奪われ、球なしになった者は男水着といえるのだろうか?
だが、この複雑な概念の坩堝と化したゴルフ場にはいくつもの壊れた金球が転がり落ちていた。血を流すもの…涙を流すもの…
少女はかつての故郷ニャルレアンの民たちを思い浮かべた。守れなかった…救いたかった…初陣にてお姉ちゃんと呼び、花をくれた少女を守れなかった…この悔しさが、
金球が与えし能力と旗であった。
どんなに善き国であろうとも、
どんなに勇壮な人であろうとも、
どんなに優しき者であろうとも、
数の前では無力だと…
だからこそ、少女は御旗を掲げて
大地に差す。
最終奥義を繰り出すッ!
辺りが黄金の世界へと切り替わる
少女の数と再興の願いへの思いが紡ぎし
幻想風景が今、黄金球となって展開されてゆく。
「我、数によりて失いし者、幾星霜の理、数の暴力と理不尽な殺意によって失いし故郷を再興する者、今、此処に金芝球乃旗をさす」
EXスキル
『光暁なる御旗』から
『ニャルレアン騎士団』を発動する
「今、ここに集え!ニャルレアンの騎士達よ」
金球が人の形となって現れる。
かつて、侵略され、
国を守りて散った同胞たちが黄金の騎士となって馳せ参じた。
通常の黄金騎士と比べ、彼らには意思がある。
その為、複数の組み合わせを混ぜた命令が可能となった。
「第一師団防御しつつ前進」
「第二師団後方から前衛部隊の援護射撃」
「第三師団は私の周囲にて本陣を形成」
御旗を指し黄金球を召喚し、通常の黄金騎士も組み込んでゆく。
『ニャルレアン騎士団』は奥の手であり、
彼女にとって、勝負を決めるときに使われる。というのも、ニャルレアン騎士団は性能が高い代わりに、力の消耗が激しい。
故に、ニャンヌ・グランツベルクは、
傍らで協力者から魔力供給を受けていた。
「感謝する」
「私の魔法が役にたつなら問題ない」
猫耳大好き委員会会長
推師展(オシテン)ユクゾウ
は猫耳の為に尽くす、
猫耳大好きメガネ野郎なのだ。
そしてなにより、
「騎士は萌える!」
興奮していた。
「騎士が金の球を持っている所はあれは、本当に最高であった!」
「あっあれは感謝のためであって、不敬な意味は決して」
「私は最高に再興したくなる、思わず【自主規制】」
「くっ、やめろ~!騎士達が聞いているんだぞ!」
「たまらん、このくっやめろ、くっ○○は構文、に加え猫耳のモフモフのピクピクする感じがたまらないのだぁー!」
ユクゾウの魔力は増大する。
あの日の光景が目に浮かぶ
「わっ私はキ…キンタマを操って戦う騎士だ」
「グッドです!」
「普通は変な目で皆、見るのに」
「それはきっと、彼らが猫耳の素晴らしさを分かってないからだ!さぁ今すぐ布教しようか!」
「えっあっええ!」
ちちぷい学園にて出会ったあの日の日々を、懐かしむ彼ら、
「思えば、懐かしき日々だ」
「これからもだよ」
「ユクゾウ…あぁ、ならば、私は全力を尽くすまでだ!」
さらに召喚を続ける。
ユクゾウの魔力も、妄想の力で増大してゆく。キンタマと騎士から、想像される、全年齢ではお見せできない、それこそ、
「ちょっと待ってね」ならぬ「絶対駄目だよ」と罰印のポーズのちびキャラが
出てくるくらいにユクゾウの脳内はピンク色に染まっていた。
変態の可能性は未知数だった!
次第に黄金騎士がその思いに答えてかビキニアーマーを装備したものも出てきた。
しかもその姿はニャンヌの姿で
「おっおい!ユクゾウ!きっ貴様ははっ破廉恥だぞ」
「いいさ、猫耳が恥じらう姿が俺にとっての闘志となって活力となる!」
うぉぉーと、ユクゾウは漲っていた!
生命力が溢れだして、彼女すらも恥じらうくらいにすさまじく。
だが、胸が熱くなるこの思いが嫌ではなくむしろ!
「お前を見ると元気が湧いてくる」
黄昏を背にして微笑む
終わりの時は近い、だからこそ、
彼女達は最後の最後まで戦うのだった。
Song
『御旗を掲げよーニャルレアン騎士団ー』
https://suno.com/song/bdbdc73a-14ae-4bac-81c4-01b2af5df038(猫メモ)
キンタマゴルフ、最後におくるのは、
ニャンヌ・グランツベルクです。
再興の騎士を本大会で最後まで戦う姿を描けてよかったです!
彼女はちちぷい学園祭でこれからもユクゾウと共に色んなスポーツに挑戦してゆくのだと思うと胸が熱くなりました。来週のキンタマイベントが楽しみになってワクワクが止まりません!
Q-uiさん、企画を開催してくださりありがとうございました!