倭建命

2025/01/05

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#ちちぷい年末年始

古代日本、倭建命（やまとたけるのみこと）は、その名のごとく、勇猛果敢な英雄として知られる。しかし、彼の人生は常に試練と隣り合わせであった。その日、彼が立たされた草原は、平穏とは程遠い、命を懸けた戦場であった。
敵の策略による火責め。四方を火の壁に囲まれ、命を狙う火炎が彼の周囲を激しく取り囲む。煙が喉を焼き、炎の熱が肌を刺す中、倭建命は立ち尽くしていた。逃げ道はなく、風の唸りとともに炎の勢いは増すばかり。しかし、その瞳には決して恐れの色は浮かばない。握る剣――天叢雲剣（あめのむらくものつるぎ）、通称「草薙剣」が彼の唯一の頼みであった。
この剣は、古代日本の神話において、須佐之男命（すさのおのみこと）が八岐大蛇を退治した際に、その尾から得たとされる神剣だ。それは単なる武器ではなく、神々から倭建命に託された運命そのものを象徴していた。彼は剣を見つめ、胸中で静かに決意を固める。この剣がある限り、自らが大和の民を守る盾であると。
彼は周囲を冷静に見回した。炎を生み出しているのは草原に繁る草。それを逆手に取るしかない。彼は草薙剣を大きく振り上げ、一閃。その刃が振るうたび、風が巻き起こり、炎を逆に敵陣へと吹き返した。剣の動きは、まるで草を薙ぎ払う風そのもの。剣の力、そして命を懸けた必死の策が、彼の窮地を切り開いていく。
火の勢いが弱まり、敵の策が破れるとともに、彼の体には疲労がのしかかる。しかし、倭建命は微動だにしない。彼は再び剣を握りしめ、大地に立つ。彼にとって、この剣は単なる武器ではない。彼の信念そのものであり、民を守るための使命の象徴だ。
その場に立ち尽くす彼の姿は、まさに神話と現実が交錯する瞬間だった。命を懸けて大地を守る彼の姿は、後世に語り継がれるべき英雄の一幕となる。燃え盛る火と共に、その名もまた永遠に刻まれるだろう。これが、倭建命が草薙剣を手に繰り広げた、不屈の魂の物語である。

能力名：草薙の剣
特殊な炎属性攻撃で敵部隊を壊滅状態に追い込む。

能力名：白鳥の魂
自身が倒されると、一定時間後に別の場所で復活する。