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Prototype 2024-04-16 (1)

使用したAI NovelAI
あたしにとっての家族というのは、常に競い合うための相手に過ぎなかった。

母さんはあたしを産んですぐに亡くなってしまったそうだから、顔さえもろくに覚えちゃいない。
物心が付いた頃にはすでに師範代の域に達していた兄貴たちと、総師範として門下生を率いる立場にあった父親は、例え家の中にあっても師弟としての態度を崩そうとはしなかった。

みそっかすのあたしは、他の門下生に混じってそれこそ死に物狂いで剣を振るい続けた。だけど、先を行く兄貴たちの背中はあまりにも遠く、父親もそんなあたしのことを決して認めてはくれなかった。

「何故なのですか、父上!!」

静謐な道場に、あたしの声が響く。
晩婚だった父親はすでに老境に差しかかっていたものの、それでもなお往年の気迫を失っていない。長く伸ばした髭と、皺の刻まれた相貌に浮かべるしかつめらしい表情が、あたしはいつも苦手で仕方がなかった。

門下生の中より選抜される、師範候補からあたしの名は外されていた。
同年代はおろか、並み居る年長の連中を完膚なきまでに叩きのめしてなお、あたしはその座を得られなかった。

敬語はいつの間にかすっぱり抜け落ちてしまっていて、感情の赴くままに声を張りあげていた。
そんなことをすれば、後でこっぴどく叱られることがわかりきっているのに、この時ばかりはどうしても自分を抑えることができなかった。

「……お前は、何もわかっておらぬ」
「ッ……」

長い沈黙を破り、ようやっと口を開く。雷光のように鋭い視線に射抜かれ、思わず言葉を失ってしまった。いつもと同じ父の眼差し。厳格で、冷徹で、あたしのことなど気にもかけてくれない、そんな目だ。

「確かに、お前は強くなった。同い年でお前に敵う者など、我が流派はおろか、この国にはほとんどおるまいよ。だが、それだけだ。今のお前の剣は、飢え餓(かつ)える獣の牙に過ぎぬ」

呪文

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