赤く染まる日の出と物理学と精霊学
「紅く染まる日の出は美しいな。年の初めは猶更だ。
ん?レイリー散乱?水蒸気の粒子?
あぁ、君の部族では精霊を"粒子"と呼ぶとか言ってたね。ふむ、大学ではあまり部族の話はしない方が良いかもね。
あそこに来る連中にとって、天界から"穴"である太陽から降臨する陽の精霊が、風の乙女に出会い踊ることで翠緑たる慈しみと紺碧たる高貴さを大気で失い、緋色たる情熱のみの光の精霊となり地上に至るので赤く見え、だから我々は日の出や夕焼けから情熱を得られる、などという話は無知蒙昧な民に己の知識を誇る格好の題材だと思っている節があるからね。
おや、微妙な顔をしているな、どうしたんだい?(異世界転生後の世界での会話より)」
呪文
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