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オリジナル映画「猫耳特殊部隊 BLACK CATS 🐈‍⬛」オープニング~第1章「潜入」

使用したAI ちちぷい生成機能
猫耳特殊部隊 BLACK CATS 🐈‍⬛
第1章「潜入」

西暦202X年、ロシニャとウクライニャの戦争は泥沼の様相を呈していた。戦線は膠着し、誰もが終わりの見えない戦いに意気消沈していた。戦局の打開を図ろうとするロシニャは、前線に戦術核兵器を配備しようと核弾頭の移送を開始した。
この情報を掴んだ猫耳諜報機関は、特殊作戦部門に所属する特殊部隊「BLACK CATS」に核弾頭の無力化を命じて派遣した。
「BLACK CATS」のリーダー シショ(CAT-1)は、実の妹ミク(CAT-2)と共に、ウクライニャ東部の前線に向かい、核弾頭の貯蔵施設に潜入・無力化あるいは破壊する任務に就いた。

これは彼女たちの物語である⋯


「CAT-1よりCAT-2、50m間隔で前進⋯情報部によればこの辺りよ⋯音を立てないで」
「あーい了解~、⋯お姉ちゃんホントにここで合ってんの?⋯誰もいないし⋯」
「CAT-2、任務中よ!お姉ちゃんはやめなさいっていつも言ってるでしょ」
シショは呆れた声で言った。実の姉妹というのもやりにくいものだ。
「はいはーい、CAT-2了解~」
ミクはいつもこんな感じだ。まるで緊張感がない。いざ戦闘となると頼りになるのだが⋯。
「CAT-1よりCAT-2、目標を視認。多分、あの建物ね。先行するからバックアップお願い」
「了解~、気をつけてねお姉⋯じゃなくてCAT-1」
擱座した戦車の先に建物内への入口が見える。前にもここで戦闘があったのか。建物にもあちこちに銃弾や砲弾の命中した跡がある。今はもう前線は随分と北に移動してしまったので、ここは放棄されてしまったのか、あるいは⋯
不意に銃声が聞こえたと同時に、地面に銃弾が命中して土煙が舞い上がった。
「CAT-2!バックアップ!」
銃弾はシショの周りに集中している。命中しないのは、銃口だけ出して盲撃ちしているのか、あるいは練度が低いのか⋯
「了解!2階の窓だね!」
森の切れ目からミクが撃ち始めた。相手の射撃は止んだが、奥に下がっただけだろう。
「CAT-2よりCAT-1!戦車の陰まで前進するから援護して!」
この隙に射撃位置を変更するのだ。同じ位置から射撃を繰り返すと位置がバレる。
「CAT-1了解!」
シショも2階の窓と1階の出入口の両方が射線に入る位置まで下がって、遮蔽物の陰から援護射撃を開始した。相手の射撃を抑えている間に、ミクが戦車の陰に飛び込んだ。
「OK!ここからなら射界が広く取れるよ!フルオートでぶちかますから、入口を確保して!」
「CAT-1了解!いくわよ!」
ミクが猛烈な援護射撃を開始したと同時に、シショが入口の確保に走った。焼けた鉛と真鍮が空気を切り裂いて顔や身体の周りを通過する「ピシッピシッ」という音が聞こえる。今まで何度も潜り抜けてきた状況だが、生きた心地がしない瞬間だ。
「CAT-1到着!CAT-2前進用意⋯3・2・1⋯今!」
今度はシショがフルオートで建物内に射撃を開始した。その間にミクが入口に向かって走った。1人が射撃で敵の頭を抑えている間にもう1人が前進する。完璧な交互躍進だ。
「到着~!もう撃ってこないね。裏から逃げたんじゃない?」
「まだ気を抜かないで!ドアエントリーが一番危険なんだから!」
シショはライフルからサブマシンガンに持ち替えて、ドアの奥を確認した。建物内では、長くて嵩張るアサルトライフルよりも、コンパクトなサブマシンガンの方が取り回しがいい。弾丸の威力はやや劣るが、精々15mにも満たない接近戦になる室内戦闘では大して差はない。
「ミクは右、私は左!いくわよ!」
「OK!⋯3・2・1⋯GO!」
2人で同時に飛び込んで左右に別れた。目線と銃口を室内のあらゆる方向へ向ける。内開きのドアなら、突入してすぐに足で蹴ってドアを閉める。ドアの後ろに隠れているかもしれないからだ。
「クリア!」
「クリア!」
脅威が無いことが確認できれば「クリア」と声で伝える。これでこの部屋の安全は確保されたことになる。
「やっぱり誰もいないね⋯裏から逃げちゃったんだよきっと」
「ミクは建物の裏を調べて。私は部屋をひとつずつ調べるから。⋯一人だから無茶しないでね」
「はーい、行ってまいります!」
ミクはおどけて敬礼してみせた。彼女の戦闘能力の高さはよく知っているが、この緊張感の無さが不安にさせる。⋯いや、自分が気を張りすぎているだけなのだろうか?大丈夫だ。彼女の格闘戦能力は私よりも上なんだ。シショはそう思って不安を払った。
「ねぇねぇ、お姉⋯じゃなかったCAT-1、こちらCAT-2、ヤツらやっぱり逃げたんだよ。裏口から複数の足跡が森の方に向かって続いてるよ」
「CAT-1了解!中に戻って」
しばらくしてミクが戻ってきた。
「ねぇねぇ、ホントにこんなところに核弾頭なんてあるのかな?もしあったとしたら、そんな簡単に逃げたりしないよね?」
「それはそうだけど⋯うちの情報部に限ってそんないい加減な情報よこすはずもないし⋯どこかにあるはずよ」
「建物だって2階までしかなかったし⋯小さすぎるんだよねぇ」
そう言ってミクはふと足もとを見た。それを見たシショは、ハッとなってミクと目を合わせた。
「地下だ!」


つづく

第2章「捜索」⬇
https://www.chichi-pui.com/posts/874c7139-7dad-4730-aa9a-30655fe615f9/

第3章「窮地」
https://www.chichi-pui.com/posts/88714a09-4ae3-4d71-a62d-bf657fc15ef1/

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