男の娘 ラスト
特に誰かと付き合ったこともないし。
正直誰かと付き合うくらいなら近所の子供たちと遊んでいる方がよほど楽しい。
そんな私が、なんとなく近所の服屋で働いて、なんとなく老いていくのかな?
なんて思ってたあの日。
私は運命にであった。
はじめて見た時はずいぶん可愛らしい娘だなと言うもの。
こういう店に慣れてないのか、真っ赤な顔で入ろうかどうか迷っている。
よっぽど声をかけに行きたかったが、他のどうでも良い客に邪魔をされた。
そんな彼女がやっと入ってきたが。
うつむいて真っ赤になってしまっている。
うん、これはもう行くしかないわ。
でも、彼女何処かで?
いえ、あんな可愛い子見たことあったら覚えてるはず。
え、この声…男の子の声?
って言うか、もしかして男の娘君?
あの子こんな趣味があったなんて!
うん。いける。
あー私ってそっちの趣味だったのか~。
なるほどなるほど。
ってよだれが…
ううん、綺麗なお姉さんの仮面を被るのよ私!
いや無理。
何あれ!
あれ同じ人類なの?
可愛い服は勿論。
心を落ち着かせるために着せたやぼったい服でも可愛い。
もうあれは可愛いの具現化ね。
あ、なんかウエディングドレスを着た姿が見える。
うん、これはもう結婚ね。
ってもうこんな時間。
勿体ないけど、早く帰らせないとお義母様の印象が悪くなる。
勿体ないけど…勿体ないけど…
よし、頑張ろう私。
世界はこんなにも輝いているんだから!
男の娘終了
いや、知ってる。
昔流行ったからこう言うのに女の子出しちゃダメって知ってる。
でも、短編にするにはこう言うぶっとんだ人がいた方が纏めやすいし。女性の方が八方丸く収まるんですよ。
うん、否定はしない。
昔こう言うのにはまった時期がある。
呪文
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