おじいちゃんはご立腹です
「執事長殿の笑顔」の続きです。
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日中だというのに黒雲が立ち込める昼下がり
坊ちゃんのグループ会社を来訪する執事長
ツカツカと若い社員に歩み寄って声をかける
執事長「ワシのことは知っておるかね?」
会社員「し、執事長殿…です」
執事長「ほっほっほ。ワシのことをただの人の良いだけの好々爺の執事長だと思っているのかね?」
笑顔のまま、ドスの効いた声で詰め寄られてたじろぐ会社員
会社員「し、『執事ちゃんのお祖父ちゃん』いや、お祖父様です…」
執事長「そう、ワシの孫娘にコーヒーの飲み方を教えてくれたそうで礼を言いにね。コーヒーが好きかね?」
会社員「え、人並みに嗜む程度には…」
執事長「いやいやいや、人に教えれる程コーヒーが好きならもうコーヒーエキスパートでは?ブラジルの山奥、カリブ海の孤島、スマトラのジャングル…といった所に出張所ができたら、坊ちゃんに『所長候補』として推薦しようかと考えた次第…」
会社員「お、お孫さんとは誓って何もございません!」
執事長「ほっほっほ。これまではともかく、これからも何もないと誓えるかな?」
そして、会社から近いカフェでは…
執事ちゃん「あれ、急に天気悪くなった…傘持ってきてなかったけど、走って帰れるかな?」
帰宅後、事の次第を知った執事ちゃんが執事長殿に文字どおり雷を落としたのはまた別の話
呪文
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