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アークの謡①

使用したAI Dalle
ザルグアードはトーラスを去って
ラスファーンの北を西に向かって進んでいた。
もともと落伍者の集まりであるこの隊列はどうしても長く延びるので
一定の間隔で炬火を持たせるようにしていた。
あまりにその間隔が延びたときは隊列を止めるのだが、その間に若者に探索をさせた。
南中を少し過ぎた頃にはもう幕を張って、夕方まで探索に充てた。

この炬火をファントという。
ファンはラスファーンと同じ火を意味する。
トーはトーラスと同じ「まっすぐな」だが、ここでは棒という意味だ。

ファンはさらに
ファ(揺らぐ)と
アン(照らす、見る など)
に分けられる。

炬火は動物の脂を使うと臭うので、できれば松が良い。
と教えてくれたものがいたが、あいにく松はこの道中で見当たらなかったので
この集団は、硫黄の悪臭のなかを獣脂の煙を挙げながらゆっくり進んだ。
────
────
道中には青々とした草原の広がるところもあったが
ラスファーンの山中にはところどころに不毛な死の領域がある。

「レミール、あれは瘴気だまりだ。近寄ってはならぬ。
俺は洪水の前はこの山の南に住んでいたので分かる。
ここと似たような場所で狩りをしていて、そうとは知らず瘴気の池を渡ろうとした仲間がいたが
そのまま帰らなかった。」

なるほど、灰と硫黄の積もっていたところに大雨が溜まったと見えて、硫黄の泥沼が至る所に出来ていたので
彼らはできるかぎりはそれを避けて大回りをせざるを得なかった。

呪文

入力なし

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