地図屋さんの看板娘「いらっしゃいませー!」
「やあ、スチムちゃん、お父さんは?」
「今買い物に出かけているので、お店番しているのー」
どう見ても商品のやり取りができそうな状況ではないので、あきらめた。
「そ、そうか。また後で来るか・・・」
「大丈夫だよ。どこの地図が必要ですか?」
「ああ、●×■ダンジョンまでの地図とそこのダンジョン地図がほしいんだけど」
「少々おまちくださいませー」
棚の丸めた紙と、引き出しの中の数枚の紙を持ってカウンターに戻ってきた。自分の後ろの棚に置いて袋を用意した。まだカウンター側には置かない。
「はい。●×■ダンジョンまでの地図が48ゼニー、ダンジョンマップが110ゼニーで合計158ゼニーになります」
なんか、さっきと雰囲気が変わった。
「・・・高くない?」
「この紙質の地図はこの値段が妥当です。火炎攻撃への耐性もある防火術式が施されています」
幼児といえそうな女の子にしれっとすごいことを言われた。
「・・・そんな過剰な性能の地図じゃなくていいから」
「●×■ダンジョンは火炎の攻撃を使う魔物が多いので、よくダンジョン内で地図を燃やされて遭難しそうになる人がいます」
「・・・」
「遭難するか、この地図を盾代わりにしてサクサク攻略を進めるか・・・」
「・・・」
「地図の機能だけでなく、対火炎攻撃用の盾としても使えます」
「・・・どんなチート地図やねん」
「残り1枚なので、買わないなら、後ろのお客様にお譲りしますが」
いつの間にか別の冒険者が後ろでやり取りを見ていた。
「その地図、わしが150ゼニーで買う」
しれっと横入りで買おうとしている。
「ええっ!そ、それは困る!わ、わかった。48ゼニーに150ゼニーで198ゼニーで買うから。先に買おうとしたのはこっちだから、いいよな!」
「毎度ありー!」
最初のお客は慌ててお金を払って「お前にはやらん、ざまーみろー」と後から来たお客を牽制して店を出て行った。
「スチムちゃん、相変わらずな看板娘だな」
「えへへ、ありがとう」
ほめられたわけではないということは、あまり気にしていないらしい。
「じゃあ、■■■ダンジョンのダンジョンマップを頼む」
おじさんは別のダンジョンのマップを買いに来ただけだった。
「あそこのマップはまだ完成してないんですが」
「術式が?」
「自動マッピングの術式は付与してありますが、防水術式がまだ付与していないので」
実は店番だけではなく、お父さんの仕事を手伝っている。
しかも、普通の地図にはない魔法術式を施す処置をしている。
「まあ、そっちはアイテムボックスに入れっぱなしなら大丈夫だろ。その分安くして」
「98ゼニーで」
「えー、せめて80ゼニーで」
「100ゼニー」
「値上げしてるじゃん!」
「さっきの借りがあるので、90ゼニーにまけときます」
「スチムちゃん、相変わらずな看板娘だな」
「えへへ、ありがとう」
ほめられたわけではないということは、あまり気にしていないらしい。
素直に90ゼニー払って帰っていった。
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ジャラさんの「異世界の職業」イベントの参加イラストです。
おまけが長くなってしまった(^^;
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