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前線指揮官・・とフライドポテト

使用したAI NovelAI
両軍の睨みあいは5日目を迎え、一触即発の状況にあった。
誰もが全面衝突を、そしてその後の悲劇を予想していた。

「敵のポムドテール伯が直々に我が陣へ?降伏か?」
「それが・・ポテトの差し入れと言っているようで・・」
「・・何なんだ、その申し出は」
「追い返しますか?」
「かえって興味が湧いた。ここは話に乗ってやろう。通せ」
「はっ」
・・・
「お初にお目にかかりますカータッフェル侯。領地で獲れたポテトが陣に大量に届き、我々だけでは消費しきれませんので是非とも召し上がっていただきたく、ご相談に上がった次第です」
「・・そういうことなら、遠慮なく頂戴しよう」
「閣下、何か仕込まれていたりは・・」
「ははは、伯爵領自慢の産品で毒殺など、伯の誇りに瑕が付こう。心配は無用だ」
「さすが明晰で知られるカータッフェル侯、そのお言葉だけで我が誉です。早速、料理人にフライドポテトを調理させ、お持ちしましょう」
・・・
「!!・・この味は・・副官、陣を払う準備を」
「閣下!いきなり何をおっしゃいますか!」
「副官、お前も食べてみろ・・かように美味いフライドポテトを敵に提供できる者を相手に、我が軍が勝てると思うか?」
「しかし・・」
「帝には私が話をつける。撤退だ」
「カータッフェル侯、そんなに急いで兵を退く必要はございません」
「・・どういうことかね?」
「実は、侯の率いる兵すべての腹を満たせるだけのポテトをご用意できます。是非とも土産話がてら、ご堪能ください」
・・・
「さぁさぁいくらでもありますよ。思う存分お食べください!」
「おぉ、こんなにうまいポテトは初めてだ・・」
・・・
・・・
「というのが8代前の当主の話でね、以来、当家では必ず食事にフライドポテトをつけているのよ」
「(・・・いやいや、お嬢、意味わかんないんですが・・・)」

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