三方ヶ原の敗走 若き虎の試練
戦の火蓋が切られたのは、浜松城の南西に広がる三方ヶ原台地。戦巧者として名を馳せる信玄の軍勢は、鉄壁の陣形を敷きながら南下。対する家康は、織田信長から授けられた援軍と共に、勇んで野戦を挑んだ。しかし、兵力の差は歴然、加えて戦術の練度も雲泥の差。武田の騎馬軍団は、まるで嵐のように徳川軍を飲み込み、見る間に戦況は決した。
退路を断たれる寸前、家康は馬を駆り、わずかな供回りと共に浜松城へと逃げ帰る。曇天の下、馬のいななきとともに響くのは、敗北を悟った家康の苦渋の息遣い。その顔には、恐怖と絶望が浮かんでいた。
もし、籠城していたらどうなっていただろうか? 確かに、浜松城は堅牢な城だ。しかし、裏切り者が出なかったとは言い切れない。まだまだ己の立場は脆弱で、家臣たちの忠誠心も試される時だった。あの時、信玄に戦わずして包囲されていたら、誰が寝返り、誰が逃げ出したか分からぬ……。
戦うしかなかったのだ。いや、戦わなければならなかったのだ。
敗れはした。しかし、生きて戻った。この命ある限り、再び立ち上がる。悔しさを噛み締めながら、家康は固く誓う。今日のこの屈辱、必ずや糧とし、やがて天下を掴む日が来るのだと——。
能力名:不動の大黒柱
長期戦に強く、自軍の回復力と持久力を大幅に向上。
能力名:江戸の礎
自軍の拠点収益を増加させ、継戦能力を高める。
呪文
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