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『精霊王女の覚醒』ミリィ・アトワネットの最大魔法_〝灼熱閃光極大魔法(イクスティンクション・フレア)〟

使用したAI その他
■小説名「世界最強の魔法使いは、癒されたい」著:名無しのリア(私が執筆してまふ(*´▽`*))
 第七十一話 世界最強の恋人は、精霊王女の覚醒を止められない

* * *

しばらくして、話を聞いて欲しいとリリーに叱られた事により、ようやく二人も耳を傾けるようになった。

リリー(元天使族)
「ミレイナ姫、それとミリィ……ではなくて、ミリシア姫、少し宜しいでしょうか? 重大な話があるのですが――」

ミレイナ姫(精霊界第二王女)
「……リリーさん? 私の事はミレイナで宜しいですわ。もう、あなたを目の敵にする理由もなくなりましたから」

リリー
「――え? い、いえ、それはさすがにっ……精霊界の王女様を呼び捨てで呼ぶなんて、そんな恐れ多い事――」

ミレイナ
「~~っ、いいから! これは王女としての命令ですわ! いいですわね!?」

リリー
「わ、わかりました」

ミレイナ
「それで? 私達に話しておきたい事とは?」

リリー
「実は……」

ミレイナ
「?」

 リリーは、ミレイナ姫に事情を説明した。
確証はなかったが、恐らく天使族が精霊界に現れた、と。

ミレイナ
「ふむ……事情はわかりましたわ。でも、気になりますわね――」

 ミレイナ姫は、何やら腑に落ちない様子の表情を見せていた。
少しの間、考え始めていると、もう一人の王女に変化が起こる。
その事に気付く姉のミレイナ姫。
先程までじゃれ合っていたのが噓のように、黙り込んでいた。

ミレイナ
「ね、姉様? どうしたのですか?」

ミリシア(精霊界第一王女_記憶喪失&魔力消失中)
『…………ねずみが、いる――』

ミレイナ
「え?」

 すると、壁画などの装飾品が飾ってある壁の方を見つめながら立ち上がる。

リリー
「ミ、ミリシア、姫?」

 リリーも気になり、声を掛けてみる。
しかし、聞こえていないのか返答もなく、ただ目の前の壁の一点を集中して見ていた。

そして――

ミリシア?
『……またしても、邪魔をするか、あやつらめ……』

 意味深な言葉を言い放ち、目の前の壁を睨みつけるかのように、彼女の身体から感じる、魔力が高まっていく。

ミレイナ
「なっ! そ、そんな……姉様に、魔力が戻っ――」

 ミレイナ姫は、驚愕してしまう。
精霊界に来た時に、彼女がミリシアミリィに〝魔力〟と〝記憶〟を消失させた筈なのに、どうして今になって、魔力が……?

ミレイナ
(お、おかしいですわ……何故、魔力が!? い、いえ、それよりもこれは、本当に魔力ですの? 私達とは異なっているような――)

リリー
「ミ、ミリシア姫? 一体何を……――!」

 リリーは彼女ミリシアから感じる魔力には見覚えがあった。
それは……

リリー
(これは、まさか……闇の、魔力……? いや、これは――以前と少し、違う感じが……)

ミリシア?
『邪魔をするというのなら、妾わらわも黙ってはおらぬぞ? ちょうど良いタイミングで精霊界ここにおるのだからな、霊力もある程度、使えるか……なら――こやつが最も得意とする魔法で仕留めてくれようぞ! ――集束せよ、妾の力の根源よ』

 ミリシア(?)が言葉を放つと、魔力もとい霊力が彼女の周囲に集まっていく。
床に魔法陣が出現し、部屋の中はその圧力で強風となっていた。

ミレイナ
「姉様……うぐ、きゃぁあー!」

リリー
「ぐぐぐ、こ、これはっ……ミ、ミリシア姫!?」

 ミレイナ姫は吹き飛ばされ、部屋の壁にぶつかり、受け身を取れずダメージを負ってしまった。
リリーは何とか耐えている……が、今にも吹き飛ばされそうだった。

ミリシア?
『灼熱の業火よ、一閃の貫き、全てを滅せよ……さぁ、断罪の時ぞ、ねずみが』

 詠唱が完了し、両手に魔法陣が出現した。
そして――

リリー
「うぐぐ、ま、まさかこれはっ、黒龍を倒した時の、ミリィの最大、魔法――」

ミリシア?
『――〝灼熱閃光極大魔法《イクスティンクション・フレア》〟』

 魔法名を言い放つと、閃光のような眩しさと、焼き尽くされるような灼熱の業火が、一点集中で目の前に放たれた。
しかし、すぐに不可解な事が起こる。
それは放った筈の魔法が空間に消えてしまったのだ。
まるでどこかに吸い込まれるかのように……

リリー・ミレイナ
「「なっ――き、消えた?」」

 これにはリリーとミレイナも驚愕してしまう。
そして、ミリシアは……

ミリシア
「ふにゃぁ~……ん…………すぅ、すぅ――」

 どうやら、先程から本当に眠かったようで、そのまま地面に倒れ込むようにして寝てしまった。

リリー
「……」

ミレイナ
「……い、いったい、何だったの?」


* * *

一方、七天神と戦闘している、スピカたちは――

スピカ(精霊女騎士)
「くっ、この! しつこいぞ、貴様!」

レイラ(新人精霊メイド)
「二人がかりで苦戦するとは……これが、七天神様の力、ですか……」

 精霊騎士スピカ、そして新人メイドのレイラ。
二人で共闘作戦で戦っているが、それでも相手を退けられる力が不足し、苦戦を強いられている状況だった。

ユリエラ(七天神序列第七位)
「ふふふ、さぁ観念して王女様を渡しなさい。そうすれば、あなた達の命は助けてやっても構わな――」

 七天神序列第七位のユリエラは、二人に取引を持ち掛ける。
しかし、次の瞬間――!

ピカッ!

ユリエラ
「……え? 今、何か光ったような……」

 ユリエラは、目の前に一瞬だけ光のようなものが見えた気がしたようで、会話を中断する。

ユリエラ
「え、見間違いじゃ、ない――? な、なにあれ、こっちに向かって……なっ! なんかヤバイ感じがするわね。か、回避っ――!」

 そしてそれは勘違いではなく、光がどんどん大きくなり……――

スピカ
「な、なんだ? あの光は――こっちに向かって……」

レイラ
「あれは……っ! ス、スピカさん! 危険ですっ、避けて下さい!!」

 スピカとレイラの横を通り過ぎ、その光はユリエラの方へと向かって行く。
ユリエラは、その光が明らかにこちらに向かっている事に気づき、回避をした、が……それは、追尾効果のある魔法だったらしく、一度避けただけではおさまらず、さらにその光は彼女を追っていく。

ユリエラ
「く、この! 鬱陶しいわ!! なら、私の魔法で消してあげる! ――〝※1 μαγικό(マヒ) φράγμα(コフィラ)〟《天神の障壁》」
※1 天界語

 痺れを切らした彼女は、魔力とは違う、天力を身に纏う。
天界語で魔法を唱え、魔法障壁を自身に何重にも展開した。

ユリエラ
「ふふ、ふははは! 何者かは知らないけれど、私のこの魔力から進化した〝天力〟で、全ての魔法による攻撃は無意味なのよ! これで、どうかしら!?」

 自信に満ち溢れた言葉でその光を打ち消そうとした。
しかし――相手が悪かった。

何せ、その光を放ったのは、紛れもなく――世界最強の……

バリバリバリ……パリンッ!
パリンッ

ユリエラ
「なっ! わ、私の障壁が砕けて、いく……!? そ、そんな、あり得ない!!」

 彼女が張った魔法障壁が次々と割れていき、そして――
最後の一枚になった時、彼女は理解した。

ユリエラ
(この光は……いや、この霊力の源は、まさか――目覚めたと、いうの?)

 彼女は魔法を研究する技術者でもある。
その過程で、彼女が言い放った言葉"霊力〟というものは、過去に唯一、とある人物が持っていた特有な力。

その人物とは――

ユリエラ
「闇の、精霊女王(プリム・クィーン)……か」

 ユリエラは、最後の一枚が割れる直前まで、その力を目の当たりにし、納得した表情で目を閉じた。

ユリエラ
(ついに、覚醒……目覚めてしまった……あぁ、私は、ここまでの、ようです。クラウ、様……役目を、果たせなくて、ごめんな、さ――ぃ)

 そして、その光はユリエラを貫き、灼熱の如く包み込んだ。
まるで魂そのものを焼き尽くし、その者が存在しなかったかのように、跡形もなくなってしまった。

スピカ
「い、いったい何が起こって……奴は、奴は死んだ、のか……?」

レイラ
「……と、とにかく一旦城に戻り、この事を報告致しましょう! さぁ、早く! スピカさん!」

スピカ
「あ、あぁ……わかった」

 こうして、精霊界に現れた天界の最大戦力ともいえる、七天神の一角を、崩したのだった。

…………
……本当に?


* * *
【作者コメント】
 ・どうもいつもお世話になっております。
  今回の作品のAIモデルは「その他」になりますが、魔法エフェクトはsaiで描いてます(*´▽`*)/
  灼熱系で最大魔法なのでその演出を考えて盛り込みました! い、いかがでしょうか……?|д゚)チラリ

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