【テーマ曲あり小説　スサノオ】【その１】スサノオとクシナダヒメの出会い

2024/10/21

使用したAI Stable Diffusion

小説書いてみました<(_ _)>　イラスト２枚あり
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【スサノオのテーマ】
カッコ良い曲を選定しました。
以下のURLに行き、再生「▶」を押すと曲が聴けます<(_ _)>
【Metal Requiem(Sunoで、ひでが作曲：英語で作っております）】

https://suno.com/song/350bda02-0d12-4a99-89da-d184437a6bdb
この曲は、私のどこかの創作のテーマ曲として活用するかもしれませんが、その際の重複はご了承ください<(_ _)>
なお、曲が終わると、Sumoの仕様で別人の曲が継続して再生となる場合があります（個人毎の設定による）。
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【小説について】

スサノオは天の国の武神で、治安か荒れているという地の国へ状況を改善すべく、天の国より降り立った。想定通り、地の国の風景は荒れ果てていた。空は一面の曇天に覆われ、風は重く湿り、どこか不吉な予感を漂わせていた。古びた村が眼前に広がるが、畑は荒れ、道は砂埃にまみれ、家々の扉は堅く閉ざされていた。そこには人の気配がなく、まるで命が吸い取られたかのような沈黙が支配していた。風に乗って僅かに聞こえてくるのは、枯れ枝が擦れ合うかすかな音だけで、村は死の静寂に包まれていた。

スサノオの眉をひそめ、彼の鋭い目が村の隅々までを捉えた。「いったい何が起きているのだ？」と呟く彼の声も、まるで重い空気に飲み込まれるかのように響かない。村の中央に向かって進む彼の足音だけが、虚無のような静寂の中で唯一の存在感を放っていた。

その時、ふと一軒の家からかすかに漏れる声がスサノオの耳に届いた。彼はその声に向かってゆっくりと歩みを進めた。古びた家の中で、誰かが震えるように声を上げていた。

「天からの神よ…我々を救ってくれるのか…」

その声に応じて、スサノオは木の扉を押し開けた。薄暗い室内には、ただ一人、村の長老が座っていた。彼の顔は歳月の重みを感じさせ、深い皺が刻まれ、その目は無数の苦しみを映していた。長老の背中は疲れ果て、魂そのものが朽ち果てそうなほど、悲哀が全身に染み込んでいるようだった。

「なぜ村はこんなに静まり返っている？何が村人たちをこんなにも怯えさせているのだ？」スサノオはその沈鬱な空気を振り払うかのように問いかけた。

長老は長い沈黙の後、重々しい声で語り始めた。「我々は今、魔王ヤマタノオロチの支配下にあります。毎年、生贄を捧げなければならないのです。一週間後に村で一番美しい娘を捧げなければ、村は滅ぼされる…その娘は私の孫娘、クシナダヒメなのです。」

その名を聞いた瞬間、スサノオの心に激しい衝動が走った。まるで運命に引き寄せられるかのように、彼の胸に強烈な感情が湧き上がった。何か大いなる力が彼をその娘へと導いているような、抗いがたい運命の流れを感じた。

長老の案内で、スサノオはクシナダヒメがいるという藁葺きの家へと向かった。暗い部屋の奥に佇む彼女の姿を見た瞬間、スサノオは言葉を失った。クシナダヒメは、まるで夜明け前の一瞬の静寂のように儚く、だがその美しさは決して消えない星の光のようだった。黒髪は薄暗い部屋の中で優しく揺れ、彼女の瞳には深い憂いが映り、無数の星を映し出すかのように輝いていた。

スサノオの胸に、何かが強く突き刺さるような感覚が走った。「クシナダヒメ…」

彼女は静かに微笑み、かすれた声で応えた。「あなたがスサノオさまですね。天の神のご加護をもたらすためにここに来られたのですか？」

その微笑みには、運命を受け入れた者だけが持つ静かな哀愁が滲んでいた。スサノオの心は、彼女の悲しみを感じ取ると同時に、彼女を救わねばならぬという激しい決意で満ちていった。「そうだ。私は君を守るために来た。ヤマタノオロチを討って、君を自由にする。」

だが、クシナダヒメの瞳には深い悲しみが宿り、彼女はそっと首を振った。「ヤマタノオロチの力は恐ろしすぎるのです。そして私は、逃れられない呪いを受けています。生贄となる運命は、変えることはできません。」

その言葉にスサノオの胸は痛んだ。彼は彼女の手を取り、その冷たい感触に胸が締め付けられるような思いに襲われた。「私は武神だ。オロチを討ち君を救う。君を呪いからも解放してみせる。」

その決意に、クシナダヒメの心にも僅かな希望が灯ったように見えたが、その背後には悲しい運命が絡みついていた。彼女は、呪いの重さとヤマタノオロチの力を知りすぎていた。

スサノオは、ヤマタノオロチを討ち、彼女を救い、村を平和へと導くことを力強く誓った。討伐が成功した暁には、彼女に求婚し、共に明るい未来を歩もうと語った。クシナダヒメもそれを受け入れ、彼に微笑んだ。だが、その微笑みはどこか儚く、まるで未来を見通しているかのようだった。

「あなたが私を救ってくださることができれば…私は本当に幸せです。」そう言いながらも、クシナダヒメの瞳には隠しきれない悲しみが宿っていた。その微笑みの奥には、運命に抗えない悲しみと、スサノオとの愛に対する深い感謝が入り混じっていた。

スサノオはその微笑みに、愛する者を守り抜く決意を新たにした。だが、彼の胸には何か重いものが残ったままだった。それは彼女の運命が、どこかで既に決まっているかのような感覚だった。そしてその感覚が、彼の心を一層強く揺さぶっていた。

彼らの運命の日は、刻一刻と近づいていた。
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続く