ログインする ユーザー登録する
投稿企画「#HALO」開催中!特設ページへ ▶

希望の世界 (ナイト32)

使用したAI Stable Diffusion
王城から火の手が上がる。
やがて尖塔のひとつに白旗が掲げられ、10年続いた内乱は終わりを告げた。
ひとつの時代に区切りがついたのだ。

丘の上から王城の煙を見ている者たちがいる。
この戦乱で民主派の大きな戦力となった、義勇軍の一軍だ。
王城攻めでは後詰めとしてこの丘に配置されたが、どうやら出番はないまま終わりを迎えそうだった。
義勇軍の一人、金髪の少女は、黒煙を見て涙を滲ませていた。
(ふたりのお母さん、仇は討ったよ)

金髪の少女の後ろに立つ、元騎士の女性がいた。
彼女は内乱が始まる前は、第一騎士団で騎士団長の従卒を努めていた。
長い戦乱のなかで、第一騎士団はほとんど形を残していないが、
それでも生き残りは各地で、成すべきことを成していた。
彼女もまた、義勇軍を率いる団長として、騎士団長の意思を継いで今日まで戦ってきたが、
それも終わるのだ。
彼女は感慨深げに白旗を眺めながら、部下たちにいった。
「さあ、剣と盾は捨てていこう。これからは鍋とお玉に持ち替えて、それぞれの家で戦えばいい。
 命を奪うことは辞めて、命をつなぐ仕事をしようじゃないか」

彼女の言葉を聞く部下たちも、それぞれの想いを胸に抱いていた。
涙ぐむ者、まだ気を緩めぬよう自分を鼓舞する者、本当に剣を放り投げてしまう者、様々だ。
だが皆一様に、この先に、明日という未来に希望を見出していた。
きっと、良くなっていくと、そう信じられること、それがただ幸福だった。


騎士投稿企画最後の1枚です。
終わりなので、途中で作ったショートストーリー(ナイト20,23)にもピリオド付けておきました。


1枚めはSDのi2i。2枚めがDalleで作成した元絵。

呪文

入力なし

白ラッコさんの他の作品

白ラッコさんの他の作品

すべてを見る

おすすめ

Amazon

トレンド

すべてを見る

ユーザー主催投稿企画

すべてを見る

新着イラスト

すべてを見る

ちちぷいグッズ

ショップを見る